2013年9月11日水曜日

エアコンの大きさの決め方。

最近のエアコンはとても高性能です。
6畳用(22)のエアコンでCOP7.0を超えるものもあります。
COPとは暖房または冷房能力を消費電力で割ったもので効率を表します。
22という大きさのエアコンは6畳用と書いてありますが、この大きさの決め方は昔決まったものです。
ですから、昔のすかすかの家で間に合うように計算してあります。
高性能な住宅で この表示してある大きさで選ぶと大きすぎるのです。
エアコンは機種によって違いますが フルパワーに近い状態の時エネルギーの効率が良いように設計されていますから 大きなエアコンを弱運転すると効率がとても落ちます。大きなエンジンの自動車でとろとろ走ると燃費が悪いのと同じです。
大は小を兼ねないわけです。
そうすると、部屋の大きさ、日の当たり方、断熱の仕方などによってきちんと 冷房負荷や暖房負荷を計算して エアコンを選定する必要があります。
計算上求められた値で、エアコンの能力と比べて 大きさを決めるわけですが、ここでまた考えなくてはいけないことがあります。
カタログ上の数値と実際の使った場合の効率の補正です。
カタログに載っている数値を決める場合の試験方法と実際にエアコンを使う時の環境が違うからです。
冷房は外気温35度の時の効率で考えられているようです。使う時は外気温25度から33度くらいが多いでしょうから実際の効率の方が良くなります。試験の時の風量より小さい風量となりますからその分は効率が落ちます。余裕を見て80%ぐらいで良いと思います。
暖房時は少し違います。外気温7度の時の試験データーです。実際には秩父の場合零下になるのが普通ですから、効率はとても落ちます。さらに風量は小さめで無いと風で不快ですからそれの効率低下も考えます。他にも条件がありますが、実際には50%60%位の効率で考えた方が良いでしょう。
PHPP(燃費ナビ)で計算すれば 日射の影響なども考えたピークの負荷が出ますから それを計算し大きさを決めればいいわけです。
実際には さらにエアコンの設置の仕方によっても違いますし運転のさせ方によっても違いますのでそれらのことも加味して大きさを決めてください。この辺のことも重要です。

2013年9月6日金曜日

大学の先生方に来ていただきました。


今日、京都からわざわざ秩父パッシブハウスの見学に京都大学を始めとする大学の教授の先生がたや日本ぐらし館の先生がバスにのり大勢できてくださいました。
久しぶりの大学の先生方の訪問です。
当社のような、田舎工務店が、一生懸命 最先端のいえづくりをしているのが、珍しいのか、いろいろきかれました。
こちらも普段の疑問点を 遠慮なく沢山お聞きしとても勉強になりました。
こんな偉い先生方となかなかお話しできる機会はないですからね。
さすがに、それぞれの専門分野での知識のすごさは超一流です。
とてもいい勉強になりました。

追伸
しゃくしながおいしいと好評でした。

2013年9月5日木曜日

土壁の可能性

断熱性の確保や日射のコントロールが出来て、温度がある程度コントロールできるようになると、次は、温度変化を少なくしたり,湿度のコントロールだ。
とてつもない高断熱の住宅は、熱がほとんど逃げないから,冬場日射を取り込むと日射熱があまりオーバーヒートを起こす。
とてももったいない。
そこで日中余った熱をうまく蓄熱し、それを夜間放熱するようにすると温度むらを減らすことが出来る。
それには熱容量の大きい部材を使い蓄熱量を増やすのだ。
おおむね170kJ/K㎡あると良いとされているが、普通の作り方ではそこまでの熱容量はなかなか稼げない。

最近、蓄熱量を稼ぐ部材として,土壁が脚光を浴びている。
昔から使われてきた身近な材料が見直されてきているのだ。
熱容量もまあまああり、温度を安定させる力がある。

土壁には他に湿気をすう力もある。
夏場の湿度を下げる効果もあるようだ。
仕上げだけに珪藻土という場合より下塗りが土壁という方が効果もありそうだ。
しかし、これは高断熱の躯体であり窓を閉めていると言うことが大前提で 普通断熱の住宅で窓を開けて夏の暑くてじめじめした空気を取り込んでいてはそれほど効果は無いらしい。
それでは湿度はあまり下がらない。
吸うスピード、量より、入ってくる量の方が多いからだ。
昔の農家などで土壁の家が涼しく感じるのは、湿度の影響では無く、壁や土間の温度が低く冷輻射の影響だろう。

今回、私が手に入れた土壁で造った家の温湿度の測定データーを見ても、湿度のコントロールはそれほどでもなかった。蓄熱による室温安定の効果も少なかったように思う。
このような結果になったのは、建ものの断熱量が少ないからだと思った。
次世代省エネ基準をちょっと良くした位の内容だったのが、原因だと推測される。
まずは、断熱が大切であると言うことのようだ。
きちんと断熱された土壁の家のデーターも見てみたい。
冬の,湿度の下がりすぎがあるのでは無いかと言うこともある。

しかし、土壁の秘めたポテンシャルは高い。
パッシブハウスとうまく融合させ,さらに快適で環境に優しい住まい造りにもチャレンジしてみたい。

2013年9月4日水曜日

子育てに優しい住まいとは?

子育て世代の人たちが家を造ることが多い。

家が本当に必要な時期は子育て中だと思う。
結婚し、親元を離れアパートに住み子供が出来る。
そして子育て。

子供にとって、住環境はとても大切だ。
粗悪なアパートに住み続けるのは、かわいそうだ。

狭くてのびのび出来ない。
音などの問題があり周囲に気を遣う
結露などが原因でカビ菌など アレルギーやアトピーになりやすい。
そのほか様々なことが考えられる

子育ての世代の人たちにこそ快適な家に住んでほしい。
そこで、のびのび 健康的に育児を楽しんでほしいのである。

当社は、以前から、子育てにとってどのようなことが良いのか考え続けてきた。
そして、実践してきた。
昨日 ミキハウス子育て総研の社長の話を聞き,当社の実践してきたこと,そのままが語られていたのでびっくりした。
ちょっと納得できない部分もあったが、うまくまとめられていたのでご紹介します。

まず 
■子育てする上で安心安全であると言うこと
1 キッチンからリビングやダイニングが見渡せる
2 調理スペースの前が子供の通り道にならない
3 作り付け家具の角がとがっていない
4 断熱性が良い


・・など24項目
■ママにとってストレスをためない空間
1冷蔵庫の位置がリビングダイニングから近い
2トイレがママと一緒に入れる広さ
3洗面所近くに子供の下着置き場がある
4水回りの素材が掃除しやすい

・・など25項目
■子供の健康に良い空間
1リビングに十分な採光
2健康、環境に良い建材

・・など5項目
■親子がふれあいながら過ごす
1キッチンで子供が手伝いしやすい。
2リビングダイニングで勉強しやすい。
3家族の気配を感じられる間取り

・・など6項目
■子供の情操教育のための工夫
1リビングを通らないと子供の部屋に行けない
2子供専用の収納

4・・など6項目
■子供の成長に応じて暮らしを変化させられる
1間取り変更がかのう
2増えてくる荷物の収納場所がある

以下は町並みや立地など
■住民同士の小丹生にケーションの工夫
1違う世代で楽しむくふう
2自治会の集会所など使いやすい
■子育てしやすい住まい環境
1ミニ公園が近くにある
2歩道が整備されている

・・など6項目
■子育てに安全な環境
1交通量の多い道路がそばに無い
2パチンコ店など施設が近くにない

・・など4項目
■子育てしやすい環境になっている
1見通しの良い公園がある
2病院が近くにある
3教育機関が近くにある
4買い物に便利なスーパーがある

・・など10項目

とても上手にまとめられていた。
今まで普通に間取りなどに考え出来ていたことがほとんどだが、最後の方の項目は当社の近くではとても厳しい。
10項目あるが0点だ
講演のあとミキハウス子育て総研の社長に直接話を聞きに行った。
子育てしやすい環境とはそんなものだけでは無いのでは無いか?
田舎には 田舎の良さがある
近くに小川や水路、 山や,野原,畑や田んぼ
そういったところで自然に親しみながら成長していくことはとても大切なことでは無いかと。
そういったことが、盛り込まれていないのは、とてもおかしいのでは無いかと
とても納得していただいたので今後盛り込まれるであろう

私の感覚で一番大切だと思っていること
子育てで重要なのはもちろん子供のことを考えてあげることだが、
それ以上に重要なことは、ママのことを考えてあげること
ママがストレスを重ねたり,疲れ切ったりしては、楽しい家庭生活は送れない。
子供も、パパも ママが元気でニコニコしていれば、元気になれる。

ママの負担を減らし、楽しい生活が出来る間取りや設備が,とても大切なのじゃないかと思う。 
「家族、仲良く、楽しく,快適に」
そんな住まいを作り続けたい。
 




2013年9月1日日曜日

パッシブハウスの仲間たち

先日、パッシブハウスジャパンのエリアリーダーミーティングがありました。
私は関東地区のリーダーなのですが、北海道、九州の方もいらっしゃいます。
みな 飛行機や新幹線で日本中から集まります。
今回は鎌倉なので私は近くて助かりました。
北海道のリーダーが、蝦夷鹿を持ってきてくれて、イタリア料理のシェフに調理してもらい、いろいろな食べ方をしました。とてもおいしくいただきました。

写真中央下の段は ISEP環境エネルギー政策研究所の飯田哲也さん
テレビなどでも見かけると思います。
我々のパッシブハウスの活動に賛同いただき 理事をしていただいております。
原発が危険な物で、将来に負の遺産を残してしまうとても悪い物だと言うことを 3.11以前からずっと言い続けてきた方です。
原発を減らすには、私たちも努力しなくてはいけません。
原発がなくても夏の電力需給を乗り越えられたじゃないかと言うのでは、消極的です。
一人一人がエネルギーを使う量を減らし、エネルギーの需給問題など話にならない世の中にすればいいのです。工場や運輸部門に比べて家庭のエネルギーはすごい勢いで増え続けています。
これではいけないのです。
まずは、家庭からエネルギーを減らしていきましょう。
家庭のエネルギーはまだまだとても無駄遣いが多いです。
ちょっとの工夫で、簡単に減らせます。
皆でがんばりましょう。
当社もパッシブハウスの技術で、住宅の冷暖房エネルギーを減らすお手伝いをいたします。
既存の住宅でも断熱改修で、省エネ化が可能です。
是非ご相談ください。