2015年5月31日日曜日

中大規模木造建築

日曜日でしたが 
製材による中大規模木造建築の勉強に行ってきました。
東京大学の弥生講堂でした
木造の感じのいいきれいな建物です。


山辺先生の構造計算した持ち送り重ね梁すばらしいです。建てた後の木材の収縮やそのメンテ
変形量を考慮したプレロード 様々なことを考慮しています。


「住宅屋なのだから中大規模木造は関係ないのじゃないか」と思われるかもしれませんが大きな仕事に巡り会うかもしれません。(笑)
まあ冗談ですけど(笑)
この技術を勉強することが今後の住宅建築の役に立てばと思っています。

私が 高断熱や 耐震性を高めているのは 元はといえば 住宅を長持ちさせたかったからです。
使えるのに立て替えられていく住宅がたくさんあることは悲しいことです。
建て替えられるのには様々な理由が考えられます。
耐久性が限界なのはもちろんです。
しかしほかにも 耐震性が低くて安全性が少なければ、建て替えや大規模なリフォームを考えなくてはなりません。
寒くて住み心地が悪ければ 住宅に愛着がわかず 建て替えたくなってしまいます。これではしっかり作っても早く壊されてしまいます。
法律の都合やすんでいる人の都合で壊されるとしても長持ちする住宅とはいえません。

壊されないための要素として重要なのが 「間取り」です。
家族の構成の変化によって 「間取り」に要求される要素もずいぶん変わります。
家族が増えたから,減ったからと行って簡単に変えられませんよね。
若いから,年をとったからと行って 簡単に間取りを変えられませんよね。

そう考えると 長持ちする家を作るには 間取りの可変性が大きな要素となってきます。
そのための今回の勉強です。
住宅の構造体を 間取りと分離したものとし 間取りは 使い方によって大きく可変できるものとしておくのです。
そのようにする場合は 今の住宅の構造設計とは少し違う方法も考えなくてはなりません。
一つの大きな空間として構造を作らなくてはなりません。
それを実現する方法に何かヒントはないかと今回勉強に来ました。

最近 見せ場を作るため、様々な細かい見よう見まねの要求のため。間取りの工夫が過剰となり間取りが複雑になって来ています。
本当にそれが良いのでしょうか?
先に話したように 「すむ人の構成や年齢が変わる」だけで間取りに対する要求は変わってきます。
さらに 「ライフスタイルの変化」でも大きく変わります。
近年でも 和室でたたみ主体の住み方が リビングでフローリングと変わりました。
独立したキッチンも 続き間のキッチンに さらには対面キッチンに 最近ではオープンキッチンへと変化しています。
江戸時代などは 逆に畳ではなく 土間や板の間です。
短い時間でも流行や科学の進化、生活の変化など いろいろな条件で間取りが変わってしまいます。


現代の住宅は長持ちします。長い目で見て変化に対応できるようにしておくことが重要だと思います。
すぐ建て替えるからいいやという方もいらっしゃるかもしれません。そういう方はいいのですが、これからは良いものを長く使う時代です。経済性からも環境の面からも今までのような使い捨ての世の中から脱却しなくてはなりません。これからの日本が「使い捨てが続けられるほど豊かな成長が続く」ということはないような気がします。

「お父さん、おじいちゃんが作ってくれた良い家があってよかったなぁ」と思ってもらえる家を作りましょう。
そんなお手伝いがしたいです。
それが、将来の経済性にも環境にもプラスになることなのです。

見た目だけ、値段だけではない 長く使える安全で住み心地のいい家を作っていきたいです。
そのために 日々努力を続けます。

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