2016年10月15日土曜日

北海道の工務店さん視察

昨日は北海道の工務店さんたちの視察を受け入れました。
この工務店さんは壁400mm500mm断熱をする工務店さんでとてもレベルが高いのでいろいろ話が聞けそうだと思い視察の受け入れをしました。

この方は勉強もとてもしていますが長年の経験で実践しながら良い家を作り続けてきた人です。
高断熱の家造りのパイオニアです
経験、実践の積み重ねは とても重要です。
湿度 温度などは計算では解らないこともとても多いのです。
全体的なことが計算では見えても 建物は複雑ですし 気候の変化や立地条件なども複雑です。

そのようなことを組み合わせると 計算では解らないこともあり 経験がものを言います。

今パッシブハウスレベルの家で問題になっている 「3月9月問題。」
(私が以前命名したのですが 業界ではまだはやらない。早く皆さん使い始めてくださいな。)

太陽に素直に設計すると エネルギー消費量はとても減ってくるのですが この問題が起こってきます。
冬は太陽高度が低いので 南面の窓からたくさんの日射を取り入れお部屋の中を温かくします。
夏は太陽高度が高いので庇で遮り 日射を家の中に入れないようにします。
12月 1月 2月はうまいこと 太陽の光が部屋の中に入るので とてもお部屋が暖かくなります。
秩父パッシブハウスでは全く暖房が入らないほどです。
実際に暖房は全く付けません。
ところが3月になると 太陽の高度がだんだん高くなり 南側の窓からの日射が入りにくくなってくるのです。

そのため 暖房をしない環境下では2月より3月の方が寒いという事態が起こります。
(暖房すればすぐは温かくなりますが。)
一年中暖房を必要としない秩父パッシブハウスでは 3月が一番寒いのです。

それと同じように9月にも問題が生じます。
7月8月に光をうまく遮っていた庇の効果が9月には無くなるのです。
夏に高かった太陽高度も 9月には低くなります。
そのため 日差しがお部屋の中に入るようになってしまうのです。
ですから 9月もお部屋の中が熱くなってしまいます。
エアコンが必要な日が多くなってしまうのです。
(必要だと入っても少し使えばすぐ快適な状態を維持できますのでエネルギー消費は少なめです)

その辺の話しから盛り上がり さらに高断熱なら 窓はいらないだろうという話になりました。
「家自体を土に埋めてしまえ」みたいな感じです。
内部発熱もあるので必ずしも日射が必要ではないだろう。という発想です。
地下室がうまく止水できて断熱できて結露が起こらない状態が作れれば本当に良い条件になるでしょう。
とても静かで温度も安定します。

興味ある人がいましたら 作らせてください!!



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