当社に打ち合わせに来てくださっている方々多くから ここ2,3年聞く話です。
私が「長期優良住宅の認定取りますか?」と聞くと「長期優良住宅はメンテナンスの費用がかかるから認定は必要ないです。」という
「どうしてそう、おっしゃるのですか?」
と聞くと
「以前打ち合わせしていた工務店が、長期優良住宅は定期的にメンテナンスが義務づけられているからお金がかかる。といっていました。」
というのです。
あれあれっ?びっくりします。
明らかに言いくるめられていますね。
定期的な点検や,補修はすることになっていますが、その定められたタイミングに絶対にしなくてはならないのではありません。
たとえば、定期点検の時期をしっかり決めておきます。
1年後3年後 5年後 10年後 15年後 。。。。。などです。
そしてそのときの点検項目や想定される補修箇所などを記載しておきます。
お施主さんに,どのようなメンテナンスが必要になる可能性があるか把握しておいてもらうためです。
「10年後には外壁のコーキングの打ち替え」「塗装のぬりかえ」などです。ほかにもいろいろ考えておきます。
「このくらいが通常言われているメンテナンス期間なので必要になるかもしれませんよ。」ということで「絶対に修理しなさい。」ということではないのです。
きちんと点検することが大切で、「まだ次の点検までは大丈夫そうですね。」で良いわけです。
良心的ではない工務店でしたらハウスメーカーのように「このメンテナンスを受けてもらうともう保証は出来ません。」みたいに脅すこともあるとは思いますが、「今は必要ない。」と断れば良いわけです。
ハウスメーカーの10年点検はお金がたくさん取られるという話を聞きますのでその辺の話と誤解されるのかもしれませんね。
定期的な点検を受けていれば、万が一不具合箇所があったとしても早めに修理出来、重大な事故を防ぐことも出来ます。
長期優良住宅の決まりでは、あくまでも良い状態を長く保つように点検することが目的で,無理矢理修理させることが目的ではありません。
「長期優良住宅はメンテナンス費がかかりますよ。」といういいわけは 長期優良住宅を造ることが出来ない工務店や、「長期優良住宅に対応していますよ。」と言いながら全く長期優良住宅仕様ではない建物を造っている工務店さんの逃げ口上でしかないのは明らかです。
秩父地域に実際に建てられている住宅を見ると 長期優良住宅の基準とと比べると「ちょっと?」という建ものが多いですね。
基準に合わせるのにはお金もかかりますからコストダウンしているのでしょうね。
長持ちする家だったかそうでなかったか解るのは10年後20年後でしょうから 関係無いと思っているのではないでしょうか。
ですが、長期優良住宅の仕様が十分というわけではありません。
耐震性に関しては阪神淡路大震災後の基準改定でかなり良くなりましたので現在の基準で良いと思いますが、耐久性、維持管理、の面では「まだまだあまいな」と思うところもあります。
断熱性に関しては、国際的に見たら,赤ちゃんレベルです。
ですから、長期優良住宅は最低限のレベルなのです。
もちろん、長期優良住宅の認定には、検査機関に審査料がかかりますから、お金おかけたくないので認定は取らないという選択筋はあるかもしれませんが、その場合にはきちんと管理しましょう。普段から,長期優良住宅を最低レベルとして多数造っている工務店なら信頼できるかもしれません。
ちょっと?と思ったら認定は取ってもらった方がいいです。長期優良住宅にはわずかですが、減税の処置もありますし,期間は限定されますがたまに補助金もあります。
長期優良住宅の話をして 今回のような「必要ないですよ。」的な話をした工務店がいたら要注意です。「私は造れません。」「造ったことがありません。」「造ると高くなりますよ。」と言われたと思った方がいいですね。
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