先日 東京大学の前(まえ)先生が 秩父パッシブハウスに 来てくださいました。
現在、住宅の温熱性能関係では 一番有名で厳しいお話をする先生かもしれません。
前先生の セミナー、シンポジウムなどでお話を伺う機会が何度かありましたが、今まで作られてきた エコハウスなどを 辛口に説明されます。温熱で有名な方が作った住宅などもバサバサ切ります。とても的を得たすばらしい指摘でとても勉強になる内容が多いです。
その先生が秩父パッシブハウスを見に来るのですからとても緊張します。
どんな指摘をされるのだろう?とどきどきです。
まずは 室内を案内し 建ものの概要を説明させていただきました。
そして 夏、冬の温度データーを見ていただきました。
秩父の真冬の外気温がマイナス8度くらいから数時間でプラス8度くらいまでなるところをすぐに特徴的な気候だとすぐに指摘されるところはさすがです。
その低い温度でありながらパッシブハウスが無暖房で17度以上をキープしているところ。日射をたくさん取り入れ手いるところ。
日射をたくさん取り入れるのにオーバーヒートせずに25度くらいまでしか上がらないでうまく蓄熱し次の日まで熱を残しているところに感心しておりました。
私はこの温熱環境をさらに良くするため 蓄熱材などを利用してみようと思っていましたので、住宅の蓄熱では一番詳しいと思われる前先生にアドバイスをしていただこうと思っていました。
どうしたらよいかおたずねしたところ 「この住宅のこの温度環境は凄くバランスがとれていて、いじるのがもったいないくらいの性能。何もしない方が良いのでは無いか?」とおっしゃっていただきました。
最高の褒め言葉です。
「これ以上、する必要が無い!」
うれしかったです。
私もいろいろな 高性能住宅の温熱データーを見ていましたが いつも「秩父パッシブの方がいいんじゃないの?」と思っていました。
実験的な建ものの場合はありそうですが、他では見たことがありませんでした。
やはりこの住宅は 日本で有数のトップクラスの住宅だったわけです。
先生はその後 サーモカメラで写真を撮りまくっておりましたが いつものレンジでは 熱の分布が解らないと びっくりしておられました。
先生に「どこか悪いところ探してください」とお願いしいろいろ見ていただいたところエアコンの穴から熱が漏れているのを発見していただきました。
玄関も少し寒いです。
レンジを替えて無理矢理見ています。
先生がおっしゃっていたので とても印象に残っているのは 工務店のことでした。
日本の工務店は レベルの高いところは とことん高いが ほとんどの工務店は、とてもレベルが低い。 その様なレベルの低い工務店には 市場から退場してもらいたい。 そうすると8割以上の工務店が 無くなるだろう。
その様な工務店がいるから 工務店では良い家が建てられないと 思ってしまう人が多い。レベルの低い工務店はめいわくだ。
うわぁ!やっぱり辛口な先生だ。