東京大学の伊藤謝恩ホールでパッシブハウスアジアカンファレンスが行われました。
パッシブハウスジャパンのみんなで運営です。
私もメンバーなのですが今回はVIP扱いと言うことで準備に来なくてもいいと言われてしまいました。寂しい。
今回のカンファレンスの主題は夏の冷房除湿。
パッシブハウスという概念ができたドイツではあまり関係の無かったことです。
パッシブハウスが世界中に徐々に広がりだんだん問題になってきました。
パッシブハウスが目指す温度が温度20℃から25℃です。
湿度は12g/kg
これは絶対湿度といって普段使っている相対湿度とは違いますね。
皆さん聞き慣れないのではないでしょうか?
普段の相対湿度は露点温度の水蒸気量を100%として含まれる水蒸気量を表します。
結露を考えるのにはとてもわかりやすい指標です。
絶対湿度とは空気1kgに含まれる水蒸気の重さです。単位を見るとわかりますね。
単位はg/kg
快適さを考えるときにはとてもわかりやすい指標です。
温度によって空気に含むことの水蒸気量は違います。空気線図というものを使って見るとわかりやすいですね。
横軸が温度。縦軸が絶対湿度。斜めが相対湿度です。今回の夏の基準のぎりぎりが青丸です。25℃ 12g/kgです。 空気線図から相対湿度が60%と読み取れます。
湿度60%を超えるとちょっと不快感が出てくるというのは私の感覚にもぴったりです。
25℃ですから70%位までは我慢できますけど。(笑)
今回の東大のホールの温度コントロールがまさにパッシブハウス基準だったので私がそれを題材にしたら炎上してしまいました。(笑)
「さすが東大!」と
これでは寒すぎると大学の先生など多数から意見(笑)
でも私たちパッシブハウスを実際に作り体感している者は、最初はそう思うけど これを味わい続けると離れられないと。他の家には住みたくなくなると。
パッシブハウスレベルに届かない、住んだことない実務者も寒いと言っていました。
今回はホールで動かないで話聞いているだけですからね。寒いと感じるのもわかります。
快適さは温度湿度だけでは無いことは確かです。
温度が若干高くなっても湿度が低ければ皮膚から水蒸気が発散されて気化潜熱で熱が奪われますから快適感は感じられます。
服を脱げば(着衣量を減らす)もちろん快適感は上がります。
風があれば(気流をあげる)もちろん快適感は上がります。
じっとしていれば(作業量が少ない)もちろん快適感は上がります。
某大学の先生のプレゼンではその辺を言いたかったのだと思いますが今回はそこが論点ではありませんでしたのでちょっと残念でした。おもしろかったですけど。
その大学の先生のプレゼン 30℃越えでも服を脱ぎじっとしていれば 快適にしのげる人もいるというもの。確かにそうですけど。(笑)
パッシブハウス基準は あくまでも 多くの人たちが普通の生活をするときの快適温度。
それの基準です。
ですから 20℃ 12g/kgを維持するのにどのくらいの設備が必要か?どのくらい省エネに暮らせる家を作れるのかが重要ですね。
そういう家を作っておけばどんな住み方もできます。
エアコンで快適に暮らすのが好きな人はそうすればいいし、風入れが好きな人はそうすればいいし、服を脱いでじっとしていれば涼しい人はそうすればいいだけですからね。
ですが 多くな人が快適さを感じられるように作っておく。まずは 家の性能です。
まだ facebook上で議論は続いています。ご興味ある方は友達申請お願いします。
0 件のコメント:
コメントを投稿