2015年9月25日金曜日

コンセントから風が!!

先日、打ち合わせしたお客さんからきいたはなし。
築,2,3年の新しいアパートに住んでいるという。
そのアパートのコンセントから風が出てくるというのである。
よく聞く話ではあるが、超大手の○○が建てた、新築アパート。
見ためはきれいなアパートだ。
お客さんは はじめは、壁体内をうまく空気が循環し新しい画期的な仕組みと勘違いしていたとのお話。

しかし、真冬にそこから出てくる冷たい風。
暖房効果はもちろん落ちる。
その冷たい風で ちょっと違うと気がついた。
寒いだけならまだいい。
それより心配なのは、壁体内結露だ。
コンセントの穴を通して空気が出入りしていると言うことは、暖房されて水蒸気を含んだ空気が、壁体内にどんどん入り込んでいると言うこと。
室内側の壁は暖房により暖められても、屋外側は外の寒い温度が伝わり冷たい壁。
そこに 室内の水蒸気を含んだ暖かい空気が当たれば 氷水の入ったつめたいグラスの表面と同じように水滴がつく。これが壁体内結露だ。
壁体内結露が起きると カビなどの繁殖も多くなる。
体にとても悪い。
建物の傷みも早い。
断熱材の内部を空気が移動すると断熱材の効果も半分以下になる。
暖房エネルギー垂れ流しだ。

大手のメーカーでも この有様だからどうしようも無い。
大手は,研究開発もしているはずだから、このあたりのことは絶対に知っているはず。
当社のパッシブハウスを見学に来た大手メーカーの研究員は皆とても優秀だった。

コスト優先に きちんと施工しない 確信犯だ。
大きなところほど、基準のぎりぎりを狙い、コストを優先する。
気がつかれなければいいという,不誠実な対応。
売れるものが正しいという市場主義。
住宅業界は本当に恐ろしい。

お客さんが勉強してこういう施工をしてくれとメーカーにお願いしなくてはならないのか?
それは不可能だろう。
インターネットも都合のいい嘘の情報があふれている。
それを見極めるのは大変だ。

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