北海道の光輝建設さんの作った住宅の測定結果を見せてもらった。
この建物は500mm断熱の建物です。
北海道電力の技術の人たちが測定をして実際の温度や電力量を測定しました。
1月の一日の最低気温は-5℃から-20度くらいまで下がります。
やはり日の出前の朝がその日のうちの最低気温となります。
平均気温も マイナス温度です。 この温度が秩父の最低気温と同じくらいです。
ですから秩父を2段階くらい寒くしたようなイメージではないでしょうか?
その寒い地域でオール電化です。
オール電化というと料理はもちろん暖房、給湯も電気です。
特に暖房、給湯にエアコン、エコキュートと ヒートポンプを使った住宅ですから大変興味があります。
ご存じの方も多いかと思いますが エアコンエコキュートに使われているヒートポンプという技術は
とてもすごい技術です。
エアコンなら1のエネルギーから6とか7とかの熱エネルギーを取り出すことができます。
エコキュートでも1のエネルギーから3くらいの熱を取り出せます。
しかしこれは良い条件がそろったときの数値です。
外気温が低いととても効率が落ちるのです。
ですから この技術は残念ながら寒冷地には効かないと言われていました。
私も15年エコキュートを使っていて夏と冬の効率の差を体感していました。斗維持の実測値ではひと月お湯を沸かすのに夏は1000円以下 冬は3000円近くとおよそ三倍効率が悪かったようです。ですから冬はほとんどヒートポンプの効果は少ない感じでした。copが1に近い感じでした。
しかし技術は日進月歩です。最近の技術の進歩でどのくらいなのか。より寒冷地でも効果があるのか聞いてみました。
データーを見たところ エコキュートがかなり機能しています。
マイナス10度以下なのにCOP2位はいっていました。
とてもすばらしい結果です。
タンクが室内に置いてあるのも北海道ならではです。
エアコンの暖房効果については 40(14畳用)のエアコンが設置されていました。
北海道なので暖房に特に効率の良いエアコンが選定されていました。
35坪くらいの普通の大きさで決して小さくはないお家なのですが、-10℃以下の北海道でもじゅうぶんのようです。
寝る前にエアコンを止めて 朝また再び動かすというような使い方でも暖かいまま室温が維持されていました。ただ使い方に問題があります。工務店の人はわかってはいるのですがこの家の場合夜スイッチを切るのは損です。お客様はもったいないのでやはり就寝時はエアコンを切ってしまいます。ですので 朝方スイッチを入れたときにフルパワーで運転がされてしまいそこでかなり電力を消費されてしまっている感じでした。寝るときもつけたままの方がトータルの電力は少なくなりますし,深夜電力ですのでとても安くなります。
エアコンの選定として 40を選ぶか22(6畳用)を選ぶかも難しい選択です。
高断熱ですと暖房負荷が少ないですから 大きなエアコンを選ぶと効率が悪くなります。
大きなエアコンの方が元々燃費が悪いですし 動いたり止まったりを繰り返してしまうのでそこでも効率が悪くなってしまいます。断熱性能にあったエアコンの選定がとても重要です。
しかし小さすぎると夏場の除湿能力の問題が出てきます。
北海道ではもんだにはなりにくいとは思いますが 秩父では夏場のじめじめもかなりきついです。
最近のエアコンは温度を下げる効率重視で除湿がされにくい傾向があります。
冷房負荷だけでエアコンを選定すると除湿仕切れなくて快適な感じにはなりません。
少し温度が高くてもからっとしている方が気持ちいいですよね。
どうやって除湿するかがエアコン選定の鍵となりそうです。
エアコンの設置位置もさすが北海道です。考えられています。
すべてのSA(給気)をまずエアコンに当てています。テレビ裏の壁がふかしてあって床下で熱交換した空気を給気しています。温度ムラをなくすために工夫してますね。